柴一が考える人と環境に優しい臼屋(臼職人)とは…。
環境に優しい臼屋とは、昔(江戸時代以前)の臼屋ではないでしょうか。
昔からある製作方法や材料を活用することが環境にやさしいと考えます。
今は塗装している臼が多くありますが、昔はすべて無塗装でした。臼に塗装は必要ないと考えています。さらに廃棄するときは薪にして灰にするか、腐らせて土に還すことができます。合成塗装を塗布してしまうと最終的には産業廃棄物になってしまいます。
ほとんどの傷の埋木は正確に深く入れることで接着剤を使用せずに修理できます。どうしても接着が必要なときは「のり漆(注1)」を使います。
漆(注2)による接着は寒い時期には使用できません。その場合はお客様に確認のうえ、合成接着剤をしようすることがあります。また、漆の使用にはいくつかの注意事項がございますので、ご確認ください。
新しい杵でも臼の縁を叩くと割れてしまうことがあります。杵先を破損したときは柄を再利用して杵を製作します。柄の構造が業者により異なるため、柴一製作の杵に限ります。
臼と杵は使用方法や保管で寿命は大きく変わります。また、長く使うには修理は不可欠です。使用方法などのご相談受付や修理をお受けしています。
昔ながらの手道具を活用した伝統的な製作技法で製作することで、電気工具やエンジン(チェンソー)の使用量を減らします。
チェンソーを使用した簡易製材機の導入で、製材所への材料搬入・引取りの必要がなくなりました。運搬による化石燃料が不要となりました。
牡丹(ぼたん)と呼ばれる縞模様のカシ材(注3)は、見栄えが悪いという理由からあまり使われず処分されています。使用上問題はないため活用します。
チェンソーを使用した簡易製材機を導入し、製材所では扱えない短い材も製材できるようになりました。また、節や傷のある材も無駄なく良い部分だけを活用できます。
臼・杵にならない短い端材や汚れた材は小さく割り、臼レンタル用の薪にしたり、ストーブの薪とて活用しています。
神奈川県(周辺地域を含む)のケヤキ材は少ないので100パーセント調達は難しいのですが、市場と連絡を取り合うことで、臼に適した良質なケヤキ材を仕入れています。
長く使って痛んだ臼・杵も修理すれば長く使えます。修理専用の手道具で地域や臼職人により異なる形状にも対応します。ご相談や診断だけも大歓迎です。
正確には麦漆で接着します。漆と小麦粉を混ぜたものです。昔から割れた茶器などの陶磁器を接着して金粉をまぶす“金継ぎ”で使用されています。注意事項は(注1)と同じです。
本漆を使用し、最近出回っている新漆は成分不明のため使いません。生漆のみを使うため、茶色い透明な皮膜ができます。漆による塗装は高温多湿の環境が必要で、梅雨から秋までしか作業ができません。また、塗布後1ヶ月はかぶれの心配があるため納品できません。さらに、完全硬化するのに3ヶ月ほど掛かるため、すぐには使用できません。
杵の柄には白カシという材を使用しています。白いものが良いとされ、“ぼたん(牡丹)”と呼ばれる縞模様のある材はあまり使われず処分されています。“ぼたん”は見た目が悪いのですが、虫がつかず堅く、水に強いと言われています。